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アーユルヴェーダでは毎日1回の、無理なくお通じがでることを大切にしているので、2日以上出なかったり、調子が悪ければ便秘とされます。
そして、アーユルヴェーダにおいては便秘にもタイプがあって、ヴァータ・ピッタ・カパの3種類があるので、その特徴や腸の蠕動運動がどんな状態かといったことについて知りたいですよね。
それから、アーユルヴェーダの便秘でタイプ別の便秘解消法として、オイルやレーズン、スパイスの活用など便秘を解消する食事、便秘薬は使っていいのかということも気になりますね。
そこで今回は、アーユルヴェーダの便秘解消法を体質別にチェックし、食事や腸の蠕動運動の特徴についても詳しくお伝えしていきます。
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目次
アーユルヴェーダの体質別の便秘の特徴をチェック!ヴァータは乾燥していて蠕動運動の乱れ・カパは残便感で蠕動運動が停滞・ピッタは下痢になる!
日本では人によって便秘の定義が曖昧で、
3日以上出なくて初めて便秘
と思う方が多いようですが、アーユルヴェーダでは
1日1回、無理なくでなければ便秘
という定義になります。
そして、毎日の大便は、その前の日に食べた食事が無事に消化された証拠なので、
・バナナのようにつるんとしている
・水に浮く
・色は普通の茶色
・臭いもしない
といった状態が理想的です。
これ以外の便通の場合は基本的に便秘の定義内に入ってしまうので、これを読んで
私はずっと便秘なのでは?!
と驚いた方が多いのではないでしょうか。
こうした便秘については、アーユルヴェーダの体質別の便秘の特徴を理解し、それに合った対策をすることで改善されます。
そこで、まずは自分の便秘がどのタイプに当てはまるかチェックしていきましょう。
アーユルヴェーダでヴァータ性便秘は乾燥してコロコロ&ストレスなどで起きる!
風のエネルギーに代表されるヴァータ体質の方は、生まれた時からずっと便秘という方が多いです。
そして、
・何日かに1回
・硬く、コロコロとしたうさぎのような便
が出ることが多く、
・出そうとすると痛い
・お腹がはって辛い
とひどい便秘に悩む方がたくさんいます。
他の体質に比べて痛みにも敏感なので、辛いですね。
そこで、食物繊維をとりあえず摂ろうと生野菜をたくさん食べるなどをする方が多いのですが、ヴァータ性の便秘は、
・冷え
・腸の運動が不安定
・旅行や環境の変化
・仕事のプレッシャー
などといったことで起こり「蠕動運動が入り乱れている」状態なんですね。
そのため、対策としては
・温める
・腸の運動を安定させる
・精神的ストレスを軽減させる
といったことが大切になるので、生野菜を大量に食べても良くなるばかりか、悪くなることの方が多いのです。
アーユルヴェーダでカパ性の便秘はカチカチ便と柔らかい便をいったりきたり、比較的ねっとりと重くべたっとした便がでること!蠕動運動は停滞中
通常はお通じで問題が起きにくいのがカパ体質の特徴ですが、
・消化力以上に食べ過ぎている
・消化に重たいものを食べ過ぎている
・悪い油を使った食事
などを食べると便秘になり、この場合はヴァータの逆で蠕動運動が停滞しているのです。
その特徴としては、
・硬いカチカチ便と柔らかい便を行ったり来たりする
・ねっとりと重く、べたっとした便がでる(便器にはりつく)
・量が少ない
・臭いが臭い
・水に重く沈む
と言ったことが挙げられます。
そのため、1~2日に1回排便はあるけれど、でたにも関わらず、
・腹部が重い
・残便感がある
といった感じではないでしょうか。
これを続けると、体の中に毒素がたまり、体がだるくなり、太ってしまったり、病気の原因になることもあるので、要注意です。
アーユルヴェーダでピッタの場合は便秘はない!便秘するなら他のドーシャが原因、または下痢!
3つの体質の中で最も、
消化力が優れている
ことが特徴のピッタ体質の方は、ほとんど便秘に悩むことはありません。
なので、便秘になるとしたら他の体質が悪化し、
・ヴァータが増えた時にコロコロした乾燥した便が出る
・食べ過ぎてカパが悪化し、カパ的などろどろした便が出る
といったことが多いですし、ピッタドーシャが悪化した場合に起きるのは、
・下痢
・すっぱい臭いがする
といったことです。
そのため、ピッタが優勢な時に乾燥便かどろどろした重たい便のどちらかの便秘になったら、どちらかの体質の悪化を疑い、それに従って対処しましょう。
そして、下痢が起きた時はピッタの消化状態を整える必要があるので、後ほど詳しく対処法をお伝えしますね。
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アーユルヴェーダでヴァータ便秘はレーズンやオイルを使った油性の食事&カパは適度な刺激と温めること!ピッタはスパイスを控えて
それでは、体質別の便秘の特徴やその原因がわかったところで、対策をチェックしていきましょう。
アーユルヴェーダでヴァータ性便秘に必要なのは良質な油分!睡眠をしっかり摂って、朝はリラックスした時間を作ろう
ヴァータ性の便秘の特徴は、
乾燥している
ということで、
・精神的・時間的不安定
・冷え
などが原因になりますし、もともとヴァータが優勢だと体は乾燥しているので、便がこうした状態になりやすいのでしたね。
そこで解消法のポイントとなるのは、
・便を作るのに必要な良質な油分
・体を温める
・朝はリラックスする
といったことになるので、一つずつチェックしていきましょう。
1、便を作るのに必要な良質な油分
最近、現代医学でも注目されていますが、便を作るのに必要なのは、
・十分な食事
・十分な水分
・十分な油分
の3つです。
これが揃って初めて、つるんとバナナのような便が無理なく出せるようになるんですね。
そこで、ヴァータ性の便秘に悩む方は、
・ギー
・オリーブオイル
などといった良質な油分を取り入れたり、
・牛乳
なども飲むようにするとおすすめです。
手っ取り早いのが夜寝る前の「ホットミルクとギー」です。
作り方は簡単で、ミルクを温めてギーを少したらして、飲むだけで、ポイントは寝る直前に飲むことです。
もしくは、
・乾燥いちじくを3~4個と、レーズン15粒をお湯に浸し、一晩おく
・翌朝つけ汁と共にいちじくとレーズンを食べる
といったレシピも有効です。
これによって翌朝起きる頃には便が自然な形に整えられますし、痩せやすいヴァータさんに良質な脂肪をつけることもできます。
一方で、
・パン
・おせんべい
などの乾燥してカサカサした食べ物の食べ過ぎ、
・食物繊維や生野菜の食べ過ぎ
も問題になるので、控えるようにしてください。
2、朝一杯の水分は白湯にする
日本だと、朝一杯は炭酸水にする、冷たく冷えた水にする、などいろんなことをいう人がいますが、朝起きたばかりの胃腸はまだ冷えています。
そのため、そこに冷たく冷えた水を入れると胃腸が驚いてしまいますし、炭酸水は空気が乱れやすいヴァータの胃腸を余計に見出すので絶対にNGです。
そこで、一番おすすめなのは、起きたては
白湯
にすることです。
内臓に近い、暖かい温度のお湯を入れることで腸の運動を優しく促すことができますし、
・レモンや岩塩を少々、黒胡椒をふる
などを白湯に加えるレシピもおすすめです。
3、朝はリラックスする
ヴァータ性の便秘に悩む方は、
・起床時間がバラバラ
・朝ごはんを食べたり食べなかったりする
・仕事のミーティングが突然早朝に入ることがある
と言ったようにスケジュールが乱れたり、
プレゼンなど重要な案件などプレッシャーを感じる
といった精神的なもの、
旅先に行くととにかくでない
といったことがあるのではないでしょうか。
そのため、朝はできるだけ
一定の時間に起床・食事・出勤をする
と言ったことを守ることや、
何もしないでリラックスし、ぼーっとする時間を持つ
と言ったことをすると、自然な便意を催すようになってするんと出るようになりますよ!
また腸を刺激して動きを活発にする腸もみマッサージもおすすめなので、寝る前などに横になって地おへそを中心に時計回りにもんでみてくださいね。
このとき、ヴァータ体質に合っている「セサミオイル」を
・おへそにオイルを温めてから入れる
・温めたセサミオイルでマッサージする
といったことも有効なのでやってみてくださいね。
アーユルヴェーダでカパ体質の便秘解消には食物繊維たっぷりの野菜を温野菜に!ヨーグルトは厳禁
カパ体質の便秘の場合、まずは食べ過ぎを控えて、消化に優しいお粥などに切り替え、お腹が落ち着くまで少し控えめにしましょう。
そして、整い始めたら、ヴァータとは逆で、カパ性の便秘に食物繊維を摂ることはおすすめです。
ただしカパ体質であっても体を冷やすことは良くないので、
・冷たい飲み物
・冷やす食事(生野菜など)
は避けて、少量の油で炒めた野菜炒めや、温野菜にすると良いでしょう。
そして、食物繊維が豊富な野菜が良いので、
・ごぼう
・ふき
・アスパラガス
・セロリ
・青菜類
・キャベツ
・白菜
などの中から、季節のものを選んで蒸籠蒸しなどにすると、食物繊維によって腸に良い刺激が与えられ、蠕動運動が始まります。
このほかにも、スパイスを摂るなら、
・黒胡椒
・生姜
などの適度な刺激のある食材はカパ性の便秘解消に良いでしょう。
一方で、便秘解消に日本では欠かせない!とまで言われているものの、特にカパ性の便秘にNGなのが
ヨーグルト
です。
アーユルヴェーダでは、
同じ性質のものは、体質を悪化させる
としているので、
便が重く、ねっとりとしている
場合に同じような性質のヨーグルトは不向きなんです。
それに、ヨーグルトは体を冷やすので、カパ体質の冷たく冷えた体をますます閉塞させてしまいます。
このほか、乳製品やチーズも良くないので、アーユルヴェーダでは重宝されている牛乳も控えた方が良いですが、ギーだけは適量なら摂っても問題ありません。
アーユルヴェーダでピッタ体質の下痢を起こしたら、スパイスやアルコール、消化に重い食事は避けよう
ピッタが過剰になると、下痢を起こしやすいのでこれもまたつらいですよね。
そして、下痢をしている状態というのは、正常に消化されているわけではないので、便が出ているように見えても老廃物がすっきり代謝されているとはいえません。
そのため、ピッタの下痢も放っておくわけにはいかず、ポイントとしては、
・スパイスやアルコールなど刺激に強いものを避ける
・酸化した油や消化に重い肉類などは避ける
と言ったことが大切です。
そのため、下痢になってしまったら、カパの便秘の初期の対処法と同じで、
・お粥
・雑炊
などで消化に優しい食事を摂るようにしましょう。
そして、お白湯をちょこちょこ飲んで、下痢で冷えやすくなってる体を温め、通常のお通じに戻るまでは、食べ過ぎないよう控えましょう。
それから、
・とにかくリラックスする
・就寝前に深呼吸をして、頭にのぼった血を下げるイメージをもつ
ようにして、過度な運動は控えた方が良いでしょう。
そして、自然な甘みのあるドライフルーツなどを少量摂るのもおすすめです。
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アーユルヴェーダで便秘は万病の元だけど、便秘薬はNG!そもそもならないためには「食前の生姜」や「トリファラ」を取り入れるのが良い!
体質別に様々な便秘があり、対処法もいろいろあることがわかって驚いたのではないでしょうか。
だからといって、日本で多く販売されている便秘薬を常用するのはおすすめできません。
特に、便秘薬の第一選択であり、最も頻繁に使用されている便秘薬は「刺激性下剤」で、大腸の蠕動運動を促して排便を起こす効果が強い薬です。
でも、これに慣れてしまうと、この刺激がなければ排便ができない体になってしまうのです。
そのため、便秘薬がなければ排便できないのが普通、という状態になっている人ほど思いきってやめて、次のようなアーユルヴェーダならではの便秘薬を試してみると良いでしょう。
アーユルヴェーダで便秘予防には食前の生姜がオススメ!
アーユルヴェーダの食事のお作法として、よく推奨されているのが、
食前の生姜
です。
このレシピも簡単で、
・生姜を薄切り一枚スライスする
・岩塩を少量ふりかける
・レモン汁をかける
といった手順で作り、
できれば食事の20分前、少なくとも食事の直前
にぱくっと食べるだけです。
これは、今から食事が入る胃腸の火を着火するようなイメージで、食事の消化をサポートしてくれるのです。
そして、未消化物を残さずに翌日のお通じが気持ちよく出るようになりますよ。
大切なことは、
・作り置きしない
・都度作る
ということなので、外出先では残念ながら難しいのですが、自宅で食べる時だけでも試すようにしてみましょう。
ちなみに、この「食前の生姜」は、特に
・ヴァータ
・カパ
の人に有効で、ピッタの方が調子が良い時に食べ過ぎると、かえって胃酸過多になったり、胸焼けを起こす方がいるので、消化不良にならない限り摂らなくて良いでしょう。
アーユルヴェーダで便秘を予防するならトリファラもチェック!
出典 bhc-life.com
トリファラとは、
・アムラ
・ハリタキー
・ビビタキー
の3種類がミックスされたパウダーで「3つの果実」という意味があります。
そして、アーユルヴェーダではアンチエイジングのためのハーブとして用いられていて、
・フケや抜け毛改善
・肌の引き締め
・ニキビ解消
・腸のガス改善
・食欲不振改善
・偏頭痛改善
・頭痛改善
といったように様々なエイジング対応の効果が期待できるのです。
しかも、この便秘薬は
・ヴァータ
・ピッタ
・カパ
すべてのドーシャに有効で、バランスを整えてくれるのです。
そのため、どんな体質の方でも、パウダーを
・お湯にといて飲む
・牛乳に入れて飲む
といった方法で摂るのが簡単なので、おすすめです。
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アーユルヴェーダで便秘についてのまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、アーユルヴェーダの便秘解消法を体質別にチェックし、食事や腸の蠕動運動の特徴についても詳しくお伝えしました。
まず、アーユルヴェーダでは、
・1日1回
・無理なくするんと
・バナナの形
・臭いがない
・水に浮く
などといった条件の便が出ていない限り「便秘」に入るとのことでしたね。
そして、ヴァータの場合は、
・緊張
・冷え
・乾燥
などが原因になって腸内の蠕動運動が乱れて、
・コロコロとした乾燥便
・2~3日に1回しかでない
などの特徴の便秘になるので、
・ギーやレーズンを使って良質な油性をとる
・朝一杯目の飲み物は白湯にする
・セサミオイルを使ったお腹のマッサージなどで温める
などの便秘解消法をお伝えしましたね。
そして、カパ性の便秘は、
・食べ過ぎ
・消化に重いものを食べた
などによって未消化物がたまり、
・どろどろした便
・水に沈む
・臭いがする
といった便になり、毒素が溜まった状態になってしまうのでした。
なので、
・消化に軽い食事に切り替える
・食物繊維豊富な野菜を温野菜で食べる
・生姜や黒胡椒を取り入れる
といったレシピがおすすめで、やはり体を冷やさないことがポイントでした。
最後に、ピッタの場合は便秘になることはほとんどなく、むしろ下痢になるので、便秘になったらカパかヴァータの悪化が原因と疑って対処した方が良いのでした。
そして下痢になったら、消化に軽い食事をして、体を温め、通常の便に戻るまで、辛味やアルコールなどの刺激を避けるようにしましょう。
それから、一般の便秘薬に関しては、特に刺激性下剤を使うとそれがなければ便が出ないようになってしまうので、アーユルヴェーダらしい便秘薬として、
・食前の生姜
・トリファラ
をおすすめし特にトリファラはすべての体質に合っているものなので、万病のもとである便秘をこれ以上繰り返さないよう、日頃から取り入れてくださいね!
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