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アーユルヴェーダは自然に寄り添った生活することが健康の秘訣としているので、季節ごとのライフスタイルに様々な知恵や注意点が詰まっています。
そこで、アーユルヴェーダで春の養生や、3月・4月・5月など月ごとの過ごし方、ヨガや食事のコツでウコンなどのスパイスなどについて知りたいのではないでしょうか。
それから、アーユルヴェーダで春の季節の1日の過ごし方として、昼寝をしてはいけないことや、朝をどんな風に過ごしたらいいかも気になりますよね。
そこで今回は、アーユルヴェーダで春の過ごし方について、食事やヨガなど生活のポイントを交えながらお伝えしていきます。
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目次
アーユルヴェーダのライフスタイルで春の過ごし方のポイント!カパを減らすウコンや山菜の苦味のある食事がおすすめ!
インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」では、
・人間の体の中にも自然環境と同じエネルギーが働いていること
・そのため、自然に寄り添った暮らしを送ることでエネルギーのバランスをとること
が健康を守る上で大切と説いています。
そのためその古典書「チャラカ・サンヒター」では、季節ごとに
・人間の体や自然環境がどのように変化するか
・それによってどんな不調が現れやすいか
・そのため、取り入れると良い暮らしの知恵
がたっぷり詰まっているのです。
そこで、今回テーマとなっている春はどんな季節か、どんな生活を送ったらいいかチェックしていきましょう。
アーユルヴェーダ的な過ごし方で春はデトックスの季節!冬の間に蓄積したカパを鎮静する食事を摂ろう
長く寒い冬が終わり、暖かい春がやってくると、虫も動き出し、桜が咲いて、気候も良くなるのでおでかけしたくなりますよね。
でも、気分が明るくなっていくのと反比例するように、花粉症など鼻炎に悩まされたり、寒暖差のアレルギーで蕁麻疹を起こしたりする方が多いのではないでしょうか。
アーユルヴェーダでは、特にこの鼻の症状で鼻水がずるずるしたり、鼻づまりを起こしたりする症状について、
常温で固まっていたバターが、春の太陽の光に当てられて溶け出してしまうように
現れるとしています。
そして、もともとカパエネルギーが多い体質の方はもちろん、冬には誰もが脂肪分がたっぷりの食事を、寒い季節に体を温めようと意識してたくさん食べますよね。
なので、どんな体質の方でも冬の間はカパエネルギーが蓄積しやすく、2月後半から3月にかけて春がやってくると、溜まったものが一気に噴出するシーズンとなるのです。
イメージ的には、寒くて詰まっていた毛穴や関節がゆるみ、花が咲くように体も開いて、いろいろなものが内側から外側に現れ出てくる感じなんですね。
ただ、せっかく毛穴や関節が開くのに、冬の間に食べ過ぎると、それが原因になって体内の通路が詰まり、心身の重さ、倦怠感、口内のネバネバ、眠気などが現れます。
さらに、今では日本人の多くが悩まされている花粉症のような症状やかゆみなどのアレルギー症状のほかにも、
・歯肉炎
・腰痛
・頭痛
など、人によって様々な形で現れるとされています。
こうした春の不調を改善するには、体のデトックスを意識したメンテナンスが必要です。
それではまず、春の季節におすすめの食事をチェックしていきましょう。
アーユルヴェーダ的な過ごし方で春の不調を改善するデトックスには、山菜などの苦味を生かした食事がおすすめ!スパイスならウコンを使おう
冬の間はたくさん食べられたのに、春になるとちょっと食欲が落ちたかも、とか、便秘がちになるという方もいます。
これは春に消化力がやや落ちるからです。
そこで、
・消化をサポートするスパイス(生姜や黒胡椒)
蓄積したカパをデトックスするのに良い苦味の野菜(山菜、菜の花など)や辛味(ウコン)
を取り入れることがおすすめです。
そのためには、
・温かいジンジャーティーを朝や食中に飲む
・クミンティーを食前・食後に飲む
・はちみつレモンを湯さましで割って飲む
といったお茶もおすすめです。
こうしたスパイスを使ったお茶の作り方については次の記事で詳しくお伝えしているので、合わせてチェックしてみてくださいね。
そのほかにも、
・こってり濃厚な味、揚げ物、塩味、酸味を控えめにする
・乳製品(チーズ、クリーム、ヨーグルト、アイスクリーム)甘いもの、油分を控えるようにする
といったことを気をつけると、これ以上カパを増やさないようにできます。
ただし、ギーは純性が高いバターオイルなので、油分をとりたくなったときはギーを控えめに摂ると良いでしょう。
それから、食材の味覚としては、和食でも春に出番が多い山菜の苦味がカパを減らす効果があるとされています。
なので、
・ふきのとうなどの山菜
・菜の花
など、春の旬の野菜を摂っていれば、自然とカパを減らす効果を期待できます。
日本でもこんな風に菜の花を辛子に和えて「菜の花の辛子和え」という料理を食べますが、これは理にかなったことなんですね。
こうした日本でもメジャーな食材を、インドのスパイスと組み合わせて使うなら、次のようなレシピがおすすめです。
菜の花のマスタードシード炒め
作り方は簡単で、フライパンに多めの油(オリーブオイルやギーなど)とマスタードシードを入れて、火をつけ、蓋をしてパチパチ言い始めたら菜の花を加えます。
菜の花をスパイスオイルと和えてなじませ、しばらく油煮をするように炒めたら、岩塩と黒胡椒で味つければできあがりです。
このレシピは、
・カパの鎮静に良い苦味のある菜の花
・苦味があり、体を温める効果のあるマスタードシード
・体を温め、適度な刺激を与える黒胡椒
の3点が揃った春にぴったりのレシピです。
さらに、苦味や辛味があるスパイスといえば、日本ではウコンと言われているターメリックですよね。
このターメリックを使って、アーユルヴェーダで断食をしたいときにおすすめしているのが「キチュリ」です。
キチュリ
1、材料
・米 半カップ
・ムングダル 1/4カップ
・水 3カップ
・ターメリック 小さじ1/8カップ
・塩 小さじ1/4程度
(テンパリング)
・にんにくみじん切り 2g
・生姜みじん切り 2g
・クミンシード 小さじ/2
・ギー 10g
2、作り方
・鍋に洗った米、ムングダル、水、ターメリックパウダーを入れて火にかけて、やわらかくなるまで15分ほど煮る
・小さめのフライパンにギーを入れて弱火にかけ、クミンシード、にんにく、生姜を入れて香りをオイルにうつす
・スパイスオイルを米の鍋に入れて、さらに分量外の水を加えて、おかゆの柔らかさを好きな感じに調整し、塩で味を整える
アーユルヴェーダでは断食のときでも何も食べないのは良くないとしていて、このキチュリのような栄養価があり、デトックス効果のある食べ物を食べることをすすめています。
なので、春がやって来る前からこうした食事を満月や新月の時期に食べると、カパを減らすのに適していておすすめですよ。
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アーユルヴェーダでは春が最も運動に適した季節!デトックスを意識したヨガのポーズをとろう
アーユルヴェーダでは、運動も健康を守るためにとても大切としていますが、どんな季節でもやみくもに激しい運動をすれば良いとはしていません。
ポイントは、
・うっすらと汗をかく程度に行う
・体質に合った運動をする
・体力が減退する夏は運動を控え、真冬や春の初めに運動を積極的にすると良い
としています。
そのため、一年を通して、息を切らせてまで激しい運動をする必要はないんですね。
そこでおすすめなのが、アーユルヴェーダとは姉妹のような関係にある「ヨガ」です。
ヨガであれば、なんとなく倦怠感がなくならない春の季節にも気軽にやることができますし、自宅で好きなポーズをいくつかとるだけでもいいので、朝やってみましょう。
そこで、春におすすめのヨガのアーサナ(ポーズ)をいくつか紹介します。
・胸を開くアーサナ
春は誰でも、気分がうつむきやすくなりますし、花粉症や鼻炎などの不快な症状があると胸から顔にかけての部位が詰まりやすくなります。
そこで、上記の画像のような胸を開くアーサナで気分をすっきりと解放するようにしましょう。
・肩立ちのアーサナ
また、このように、詰まっている胸のマルマ(ツボのようなもの)を刺激するポーズを作ると、詰まりが緩和されて全身のエネルギーの流れが良くなります。
ただし、首に負荷がかかると危険な場合は避けるようにしてください。
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アーユルヴェーダで春におすすめの1日の過ごし方!早寝早起きがポイント!昼寝はNG!3月・4月・5月の過ごし方のポイントも
アーユルヴェーダでは、ドーシャと時間の関係性にも細かい記述があり、
・朝の6時から10時
・夜の18時から22時
はカパが優勢になる時間帯とされています。
ところが、寒い冬が終わり、心地の良い日差しが差し込むようになる春の季節は、なんとなくけだるくもあるし、ウトウトといつまでも二度寝をしてしまいますね。
春眠暁を覚えず
という言葉がある通り、春は誰でも日の出を見ることができないくらい、いつまででも寝てしまいたくなる季節でもあります。
ところが、惰眠をむさぼり、6時以降まで寝ていて、10時までの時間帯に起きるとカパが増えやすくなってしまいます。
その証拠に、遅く起きた朝は、
・なんとなくだるい
・いつまでも気分がしゃきっとしない
・口の中がネバネバする
といった状態にならないでしょうか?
これは一年を通して言えることではありますが、特にカパが増えやすい春の季節に、日の出をとうにすぎて遅くまで寝ていることや、二度寝はおすすめできません。
逆に、春だからこそ暁とまではいかなくても、6時までの爽やかな時間帯に起きると、1日を爽快に過ごすことができるのです。
このような、アーユルヴェーダのドーシャと時間帯の関係については、次の記事で詳しくお伝えしているので、合わせてチェックしてみてください。
また、週末の昼間の時間帯に、ぽかぽかとした日差しを浴びながら日向ぼっこしていると、ついつい昼寝をしたくなりますね。
でも、昼寝をしたときも、
・口がネバネバする
・いつまでもだるい
といった感じになりますよね。
そのため、春の時期は特に昼寝がおすすめできないので、もしどうしても日中に眠くなったら、アーユルヴェーダでは椅子に座ったままの昼寝をおすすめしています。
ただし、
・老人
・妊娠中の女性
・子供
に限っては昼寝をしても良いとされているので該当する方は無理をせず、睡眠をとって養生をするようにしましょう。
それから、朝早起きできるようになったら、朝の静かな時間帯に次のようなカパを鎮静するケアを行うことをおすすめします。
アーユルヴェーダ的な春の1日の過ごし方のコツ①:運動は朝に
前述でお伝えしたヨガやジョギング、ウォーキングは1日の体の代謝を促すためのものなので、朝早くに行うのがおすすめです。
アーユルヴェーダ的な春の1日の過ごし方のコツ②:鼻うがいやオイルうがい
カパエネルギーが増えると、不調を起こしやすいのが鼻炎や鼻づまり、痰がからまった咳など、呼吸系の症状です。
こうした鼻から喉にかけた部位をケアするのも、朝いちがおすすめです。
そのため鼻うがい、オイルうがいについては次の記事をチェックしてやってみてくださいね。
アーユルヴェーダ的な春の1日の過ごし方のコツ③:ドライマッサージ+朝風呂
朝、早起きがいいとわかっていてもなかなかそうもいかずという方が多いのではないでしょうか。
そういう場合は、お風呂の時間を朝にすることにして、シャワーの刺激で目覚めると良いとアーユルヴェーダでは言われています。
そして、アーユルヴェーダでオススメしているお風呂に入る前の「オイルマッサージ」も、体が重くくなっている春の時期にはおすすめできないことがあります。
そのため、特にカパが増えていると感じる朝(口の中のネバネバ、倦怠感などがある)には、
・ガルシャナ
といって絹の手袋を使ったドライマッサージがおすすめです。
これは絹の手袋で全身を軽くマッサージさせるケアで、日本の乾布摩擦のようなものです。
そして、毛の流れに逆らって少し強めにマッサージすることで血行が促進され、体が温まり、痩せやすくなります。
そのため、もともと痩せ型で皮膚が乾燥しているヴァータ体質の方の場合は、ガルシャナをやってもいいですが、毛の流れには逆らわず、さらにオイルマッサージも続けた方が良いでしょう。
最後に、春といえば3月から5月くらいまで3ヶ月間ほどあるので、月ごとの過ごし方のポイントもまとめてみました。
アーユルヴェーダ的な春の過ごし方で3月の過ごし方
まだ肌寒く、三寒四温といって寒い日が続いたあとに、暖かい日が続くといったように、体が気温の変化についていきにくい時期です。
そのため、この後紹介する苦味や辛味を生かした食事を特に意識して摂り、無理をして外出せず、家の中でできるヨガなどで少しずつ詰まっていた体を開くようにして過ごしましょう。
アーユルヴェーダ的な春の過ごし方で4月の過ごし方
日本では桜が咲き、新年度が始まり、環境の変化が多くの人に訪れ、カパだけでなくヴァータも乱れやすくなります。
そして、カパとヴァータの共通点として言えるのが「冷えに弱い」ということです。
そのため、いくらおつきあいといっても、夜遅くまで外にいて冷たいビールなどを飲みすぎないよう注意が必要です。
そして、夜は早めに帰り、消化に軽い食事を食べてゆっくりとお風呂につかるようにしましょう。
アーユルヴェーダ的な春の過ごし方で5月の過ごし方
日本では初夏の季節ですね。
日差しが強くなり、だんだんと春の不調も治って、新緑の葉がはえて本当に心地の良い季節になります。
そして、この後に梅雨がやってくると、湿気が増えて気温が下がってくるので、カパとヴァータが増えやすくなります。
そのため、心地の良い初夏の季節の間に体を積極的に動かし、ヨガ以外にもウォーキングや軽いジョギングなどをして、体の代謝を促しておくと良いでしょう。
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アーユルヴェーダで春を心地よく過ごすなら、冬の終わりから養生しよう!軽い運動やプチ断食がおすすめ
お伝えしてきた通り、アーユルヴェーダでは春の季節は、冬の間に蓄積したカパが春の日差しで温まり、溶け出すバターのように鼻炎を中心とした症状が出るとお伝えしましたね。
そのため、春になってから今回お伝えしたような対処法を行うのも良いのですが、症状が現れる前から養生をしておくというのも大切です。
そこで、春の場合は、冬の終わりから、
・食べ過ぎない
・少しずつ体を動かす
・少しずつ早起きを意識する
といった養生の仕方に留意することが、春のカパ憎悪を予防するのにおすすめなので、
毎年春は辛くて仕方ない!
という方ほど、春が来る前から対処するようにしましょうね。
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アーユルヴェーダで春の過ごし方のまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、アーユルヴェーダで春の過ごし方について、食事やヨガなど生活のポイントを交えながらお伝えしました。
自然に寄り添って暮らしていく大切さを説いているアーユルヴェーダでは、季節ごとの暮らし方のポイントがたくさんあるのですが、今回のテーマの春はデトックスの季節なのでしたね。
そして、冬の間に、
・食べ過ぎ
・寝すぎ
・運動不足
などで蓄積したカパエネルギーが、バターが溶け出すようにして憎悪し、
・花粉症
・倦怠感
・消化不良
などといった不調が現れるのでしたね。
そのため、春の季節にはカパをデトックスしてくれる効果のある苦味のある山菜などの食材やウコン、辛味のある胡椒や生姜などのスパイスを使うレシピがおすすめなのでした。
それから、初春の3月から初夏に近い5月にかけて、毎月少しずつ意識するポイントも違うので、初春は無理せず、4月は体を冷やさないように、5月はしっかり体を動かすなどお伝えしました。
さらに、運動をするならアーユルヴェーダでは冬から春にかけてが一番おすすめなので、胸を開くヨガのポーズや、ウォーキングやジョギングをうっすら汗をかく程度すると良いのでした。
また、春は朝の早起きも辛くなりますが、いつまでも寝ていたり二度寝・昼寝をするとさらにカパを増やすことになるので、
・朝お風呂に入って目覚め
・ガルシャナやヨガ、運動で代謝を上げる
・オイルうがいや鼻うがいでカパを取り去る
といった朝を中心とした1日の過ごし方についてお伝えしました。
このように、一年の季節の中でも特に不調が現れやすい春の季節には、生活の中でケアのポイントもたくさんあるのですが、
冬の終わりから養生をしておくと予防ができる
ので、冬の終わりから、
・食べ過ぎない
・少しずつ体を動かす
・少しずつ早起きを意識する
と言ったことに気をつけて、暖かく心地よい春を迎えられるようにしましょうね。
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